公開日:2020年9月18日
レンタル:2021年10月13日
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●お話
代筆業に従事する彼女の名は、〈ヴァイオレット・エヴァーガーデン〉。幼い頃から兵士として戦い、心を育む機会が与えられなかった彼女は、大切な上官〈ギルベルト・ブーゲンビリア〉が残した言葉が理解できなかった。
──心から、愛してる。
人々に深い傷を負わせた戦争が終結して数年。
新しい技術の開発によって生活は変わり、人々は前を向いて進んでいこうとしていた。しかし、ヴァイオレットはどこかでギルベルトが生きていることを信じ、ただ彼を想う日々を過ごす。
──親愛なるギルベルト少佐。また今日も少佐のことを思い出してしまいました。ヴァイオレットの強い願いは、静かに夜の闇に溶けていく。
ギルベルトの母親の月命日に、ヴァイオレットは彼の代わりを担うかのように花を手向けていた。ある日、彼の兄・ディートフリート大佐と鉢合わせる。ディートフリートは、ギルベルトのことはもう忘れるべきだと訴えるが、ヴァイオレットはまっすぐ答えるだけだった。「忘れることは、できません」と。そんな折、ヴァイオレットへ依頼の電話がかかってくる。依頼人はユリスという少年。一方、郵便社の倉庫で一通の宛先不明の手紙が見つかり……。
~公式サイトより~
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●感想
もうすぐ(10/29に)、
金曜ロードショーで放送されるけど、
出来ればCMカットで見たいから、
・・・と思って、
TSUTAYAでレンタルしてきた。
でも調べたら、
金ローでやるのは、
TV版全13話の「特別編集版」で、
劇場版は「完全新作」だったのね。
こりゃ金ローも見なくっちゃだな。
でも、
これが初見でも問題ないです
キャラの設定や背景や世界観など、
TV版を全く見ていなくても、
それなりに説明もあるし、
問題なく把握することが出来ました。
そして、
京アニと言えば「画のキレイさ」だけど、
この映画は、
画が丁寧に描かれているだけでない。
物語も (設定、脚本、心理描写なども)、
非常に丁寧に作られていて、
静かで淡々と展開していくけど、
非情に奥の深い感動のある物語でした。
物語ですが、
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、
この女性(主人公)の名前でした。
彼女は、
空気も、他人の感情も読むのが得意ではなく、
心にも陰があるけれど、
真面目で純粋で真っすぐに生きてる女性です。
そんな彼女は、
郵便局に勤務する「代筆屋さん」で、
この世界は郵便局毎に代筆屋さんが数人いて、
この郵便局では彼女が一番人気。
この映画は、
そんな彼女を中心に繰り広げられる群像劇。
・・・となっています。
彼女は両腕が義手だけど、
高性能の義手で、
(この金属の描写がめっちゃキレイやね)
そんな、
高性能の義手がある世界観なのに、
建物、服装、家電などは、
我々の住む現実世界の、
1900年頃の流行や技術がベースの設定で、
(架空の世界の設定だけどね)
手紙の印刷はタイプライターだし、
パソコンのような高度な文明も存在しません。
でも、
義手とタイプライターが不思議なマッチングで、
とってもモダンな世界観。
そんな主人公は、
身寄りのない孤児でした。
幼い頃に軍に拾われ、
戦闘のプロとして、
戦うことだけを徹底的に教え込まれてきた。
しかし、
彼女の上官となった「ギルベルト少佐」は、
普通の女の子の楽しさも知ってほしい。
・・・と感じて、
まともに言葉も話せなかった主人公に、
言葉や文字や会話、様々な感情を教えてあげる。
・・・が、
そんなギルベルトも今はいない。
主人公も、戦争で両腕を失った。
その後、
主人公は両腕が義手となり、
もしもの時に・・・と主人公を頼まれていた
ギルベルトの親友ホッジンズに助けられ、
彼の郵便局で代筆屋として働くようになる。
代筆屋は、
依頼があればどこにでも仕事へ行く。
そして、
依頼人と会話をしながら手紙を完成させていく。
主人公は、
空気も、他人の感情を読むのも苦手だけど、
真面目で純粋で真っすぐなので、
気取ったり飾ったりしない言葉で、
依頼人の想いをそのまま素直に文字にする。
それがとっても評判の良い理由で、
その全てが、
ギルベルトに教わったことで、
ギルベルトとの思い出や経験を参考に、
依頼人の言葉を紡いでいくため、
彼女は仕事でもプライベートでも、
何かをする度毎に、
毎回ギルベルトを思い出して、
ちょっと切なくなる。
・・・みたいなお話。
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