---------------
●お話と感想
あらゆる映画のヒーローの中でも特に、俺にとって、ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンには堪らない魅力がある。しかも今作はヒュー・ジャックマン演じる最後のウルヴァリンってこともあり、この映画はとても楽しみにしていました。
そして、感動的で良い映画でした。
ただ、ここ最近のX-MENの映画と違い、シリーズ1作目同様、重厚なドラマがメインとなっています。なので、アクションは十分に堪能出来るけど、同じマーベルでもアベンジャーズ系のような、爽快なヒーローモノを期待すると、期待を外す可能性があります。でも、X-MENシリーズ1作目を堪能した人、ウルヴァリンに魅力を感じている人なら、すっげー楽しめると思う。
でも何か、戦闘シーンがいつものウルヴァリンと違う?
・・・と思ったら、X-MENシリーズ初のR指定。
戦闘シーンが、グロイというより、迫力以外に恐怖も感じる・・・という感じ。ヒーローが敵を倒すって、カッコイーだけじゃないんだな、というのを実感しました。
だけど、R指定になった理由は恐らく、小さいウルヴァリンみたいな女の子の存在があると思う。
彼女が獣のような暴れん坊から、ウルヴァリンやチャールズと接することで、少女へと成長(心が変化)していく。そういう過程を、より鮮明に描くために、R指定にして序盤の凶暴さを強調したのだと思う。
この映画は2029年が舞台。
この時代はそれまでの政府の政策もあり、ミュータントがほとんど存在しなくなり、25年間、新たなミュータントも誕生していない。
不老不死のはずのウルヴァリンも、アダマンチウムという異物を身体の中に長年入れ続けていたことが影響して体質が変化し、治癒能力が弱くなり、すっかり歳をとっていた。そして90歳を過ぎたチャールズと、世間からミュータントであることを隠してひっそりと生活していた。
そんなウルヴァリンの下へ、ローラという少女の護衛が依頼される。ローラは久しぶりに誕生した新たなミュータントで、何者かに狙われている。そんなローラを、エデンと呼称されるミュータントの楽園まで護送するのが依頼内容。
しかし、チャールズのことを想い依頼は断るのだが、そんなところを武装集団に襲われ、流れから受けざるを得なくなり、3人の逃亡生活が始まる。
・・・というお話。
ウルヴァリンは子供が嫌いで、ローラも生い立ちから他人(特に大人)を信用していない。なので最初は2人とも超ギスギス。でも二人とも戦闘中に、互いに同じ能力を持つミュータントであることに驚き、戦いの中で自然と協力し合い絆を深めていく。もちろん、テレパシストであるチャールズのフォローもあるのだけど。
いがみ合う二人が戦闘になると咄嗟に、獣のような本能で、互いの背中を守って戦いあう姿が印象的でした。
それにしてもローラ役の少女が、小学生くらいの役だけど、すでに大人の魅力を放っていて、怒っている顔が超キレイで魅力的。
チャールズが、おっさんウルヴァリンと少女ウルヴァリンを、ライオンのオスとメスに例えて、メスライオンの方が戦闘向き・・・なんて話をしているのが印象的でした。
エンドロール途中、エンドロール後のワンシーンはありません。