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Channel: 魔神機兵団の日記
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怒り ・・・感想

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●お話

八王子で起きた凄惨(せいさん)な殺人事件の現場には「怒」の血文字が残され、事件から1年が経過しても未解決のままだった。洋平(渡辺謙)と娘の愛子(宮崎あおい)が暮らす千葉の漁港で田代(松山ケンイチ)と名乗る青年が働き始め、やがて彼は愛子と恋仲になる。洋平は娘の幸せを願うも前歴不詳の田代の素性に不安を抱いていた折り、ニュースで報じられる八王子の殺人事件の続報に目が留まり……。

~シネマトゥデイより~

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●感想

若い旬の役者さんをたくさん集めて凄そうに見せている中身のない映画。そんな風にいう人もいるけど、俺は、すごく良かったです。

 

確かに、出演者は凄い。

有名人が多数出てくると言っても、普通の映画は、脇役な人達の合間合間に凄い役者さんを挟んでくるパターンが多い中、この映画は、

 

ピエール滝

渡辺謙

宮崎あおい

妻夫木聡

広瀬すず

池脇千鶴

森山未來

松山ケンイチ

綾野剛

 

などなどが、脇役の人を挟まず、場面が変わるたびに立て続けに(上から順に)出てくるので、なんてすごい映画なんだ・・・ってのが、見ていて真っ先に出てくる感想。

それも、若手の中でも演技の巧さで定評のある人達ばかりだから、尚更圧倒されます。

 

宮崎あおいのちょっとアホな娘の役とか、広瀬すずの汚れちゃう役とか、あまりないので新鮮でした。

 

でもそれだけじゃなく、俺は原作未読だけどこのお話は、文字での読み応えよりも、映像での見応えの方があるんじゃないのかな?

・・・って思いました。

犯人が誰か?って意味でもあるけど、他にも、景色も含めた、3か所ある、舞台ごとの映像の変化が、俺の感じた見応えに繋がっている気がしました。

 

これは、

八王子で起きた殺人事件の、犯人はいったい今どこにいるんだ!っていう映画で、犯人は、顔も名前もわかっているのに、事件は1年以上未解決のままで、その足取りさえ掴めていない。

そんな中、東京、千葉、沖縄、それぞれの場所を舞台に、それぞれのドラマが展開されていくのだけど、あれ、この人犯人に似てる?という人物がそれぞれの場所に一人ずついて、TVで公開された写真も、その3人の役者を足して3で割った画像に加工してあるので、3人のうちだれが犯人なのかが、全くわかりません。

 

さあいったい、犯人はどの人?・・・というお話です。

 

まあぶっちゃけ、犯人は途中でなんとなく想像がついてしまいます。でも、誰が犯人か・・・というより、それぞれの場所での、彼ら(容疑者)や周囲の人々のその後、的な方が気になって、そういう部分を楽しみに、俺はこの映画を見ていました。

 

恐らくですけど、この映画は、刑事や探偵が少しずつ犯人を追い詰めていく・・・そういう展開ではないので、この映画を楽しめなかった人は、殺人事件の映画らしい醍醐味を感じなかった・・・そういうことなのかな?と感じました。

 

この映画はまるでオムニバスのように、3か所それぞれの舞台に、何でもない普通のドラマがあって、それぞれに、ある日突然小さな違和感が生まれます。

でも、気のせいだよな・・・みたいなところから、その違和感が少しずつ大きくなり、それが最大になったとき、それぞれに存在する違和感の正体が判明し、そして、3つある違和感のうちの1つが、八王子殺人事件の犯人・・・って訳なんです。

 

個人的には、3ヶ所のドラマそれぞれが、どれも見応えがあって、全体的に楽しめたのですが、でも個人的に、途中からちょっと重くて悲しいことばっかりなので、不幸中の幸いではないけど、例えなんとなくでも、ハッピーエンドな雰囲気で終わって欲しかったのに、ほぼそういう感じではあったけど、最後の最後でやっぱりこれは・・・ハッピーエンドとは言いにくいよね。という終わり方をしたので、見終わった後にちょっとモヤモヤしました。

 

でも、見応えはありました。


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