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Channel: 魔神機兵団の日記
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藤田和日郎さんの、読者ハ読ムナ(笑) ・・・感想

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発売日:2016年7月12日

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●感想

この本は

マンガではなくエッセイです。

うしおととらの作者「藤田和日郎さん」が、

自分のアシスタントを漫画家にするために、

俺はこんなことをしているよ!!

・・・と言う内容になっています。

 

本の存在は昔から知ってたけど、

エッセイだから避けてました。

・・・が、

あるサイトの感想が面白そうだったので、

買って読んだら面白かったウインク上差し

 

気に入ったのが

本の内容が、

読者を新人アシスタントに見立てて、

アシスタント(読者)と会話をしている体で、

藤田さんが語りかけてくる文章のところ。

そのシステムがムチャクチャ読みやすくて、

言葉が凄く入ってきます。

 

更に

少年サンデーの元編集者

武者さん」も出てきて、

(うしおととらを一緒に作った人)

編集者(武者さん)に持ち込みした体の、

作品へのアドバイスも描かれています。

物語風になっていて、

藤田さんとの会話と、

武者さんとの会話が交互に描かれてます。

第一部

新人アシスタントが、

アシスタント業務をこなしながら、

少年サンデーへ週一で持ち込みを繰り返し、

読み切りが掲載されるまでの物語。

・・・みたいな内容。

第二部

同様の流れで、

連載が決定するまでの物語。

・・・みたいな内容で、

中盤以降は

武者(編集者)さんのアドバイスがレベルアップ。

藤田さんが、

武者さんのアドバイスの真意を解説してくれて、

その上で更に、

藤田さんなりのアドバイスをくれる。

・・・みたいな内容になっています。

 

仕事場のルール

■ムクチキンシ(無口禁止)

藤田和日郎さんの作業場の、

とっても有名なポスター(職場のルール)。

 

画の仕事って

慣れてくると手を動かしながら、

頭では違うことを考えるようになるそうで、

画を描いてる間は会話をしようぜ。

・・・という意味だそうです。

だって

仕事中に会話がないと俺(藤田先生)が寂しいから。

(藤田先生はお話しながら漫画を描くスタイルだそうです)

だけど

会話が苦手な人もいる。

そういう人は俺(藤田先生)や先輩に、

今何してるんですか?

って質問することから始めて、

逆に俺や先輩から質問されたら必ず何か答えてね。

・・・というルール。

漫画って

アマは1人で漫画を作ることが多いけど、
プロになると、

編集や(原作者や)アシスタントなど、

大勢と会話をしながら完成させていくので、

会話は必要不可欠なスキル。

・・・だから、
プロになるための練習でもあるらしい。

■同じ映画を一緒に見る


藤田先生とアシスタント、

それぞれの好きな映画や気になる映画を、
みんなで一緒に見る

という勉強会と息抜きをしている。

その時にやること
●ノートに感想を書く
●映画の点数を発表
●好きなところと嫌いなところとその理由を語る

●他人の点数や好き嫌いへの疑問を見つけ質問

●質問されたら回答する

これをやる意味

いくつか理由があるらしいけど、

●自分の作品が否定された時の心構え

持ち込みの際に編集者から作品を否定されると、

自分が否定された気分になってショックを受ける。

好きな映画を否定されると、

似たような気持ちになるためその練習になる。

・・・みたなことが書かれていました。

●互いの好みを把握する

相手の好みを知ると、

職場での会話のキッカケになるし、

アドバイスもしやすくなる。

●他人の好きな映画で意外な発見

嫌いなジャンルも強制的に全員で見るため、

食わず嫌いのジャンルに好きな映画があったりと、

自分の新たな好みを発見出来る。

●好き嫌いとその理由を語る

自分の作品の良し悪しを客観的に理解する。

そういう練習にもなる。

●質問と回答のやり取りは

編集も、

自分の考えを正しく言葉に出来ていない。

みたいなことが多いため、

編集の言葉をストレートに受け取りすぎると、

的外れな修正をすることも多い。

そのため、

「〇〇をすれば良いのですか?」

という質問を何度も繰り返して、

編集と思考のすり合わせをしなさい。

・・・みたいな話だけど、

質問って、

練習しないと正しく出来ないので、

その練習。

●自分の好き嫌い(個性)を知ることになる

自分の好き嫌いや良し悪しを知ることで、

自分の個性を知ることに繋がる。

 

俺は上記の記事上矢印

自分のロボット「バズーカブリキン」の

新しいデザインを友達に見せて、

悪い点を教えて欲しかった。

・・・と書いたけど、

過去に

俺の画がヘタクソなのが原因で、

的外れな誉め言葉を言われたことがあり、

誉められてるのにショックだったことがある。

でもそれが、

必殺技を考えるヒントになったりもした。

俺はそれ以来

良い意見だけでなく、

悪い意見も聞いてみたいと感じることが多い。

変わったものをデザインしている自覚があるので、

ブリキンを否定されたからって、

(悪口ではなく悪い意見であれば)

今の俺は全然ショックを受けない。

ダメ出しされたからって、

デザインを直す訳ではないけど、

新しいことを考えるヒントになるので、

様々な角度の意見を聞いてみたいと、

考えるようになった。

だからこそ

俺が他人の作品に意見を言う時は、

(相手の作品が趣味ではなく本気の場合にのみ)

良いことだけでなく、

悪いことも伝えるように努力をしています。

 

■エッセイを読んで

藤田さんって、

真面目な性格で言葉が強い人だから、

この人と仕事すると疲れそうだなー。

・・・みたいに、

文章」からは感じたのだけど、

下の「動画」でご本人の話し方を見ると、

むしろ

とても真面目な方で、

言葉は強いけど、

あのトーンで話すから、

逆に優しさや親近感を感じて、

一緒に仕事するのが、

楽しそうだなー

・・・と感じました。

なので

動画も合わせてご覧ください。

 

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