公開日:2020年6月12日
レンタル:2020年10月14日
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●お話
しっかり者の長女メグ(エマ・ワトソン)、アクティブな次女ジョー(シアーシャ・ローナン)、ピアニストの三女ベス(エリザ・スカンレン)、人懐っこくて頑固な四女エイミー(フローレンス・ピュー)、愛情に満ちた母親(ローラ・ダーン)らマーチ一家の中で、ジョーは女性というだけで仕事や人生を自由に選べないことに疑問を抱く。ジョーは幼なじみのローリー(ティモシー・シャラメ)からの求婚を断って、作家を目指す。
~シネマトゥデイより~
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●感想
意外と面白かった
ルイザ・メイ・オルコットの自伝的小説「若草物語シリーズ」を実写映画化した作品で、映画を見終わってから知ったのだけど、
日本でも「世界名作劇場」でアニメ化されて、ゴールデンタイムに放送されていたほど有名な小説みたいですね。
物語は、
マーチ家の、貧乏だけど仲良しな四姉妹のドタバタを描いた内容で、四姉妹の二女「ジョー」は、作者が自身をモデルにしたキャラ。そんなジョーが「若草物語」という小説を完成させるまでのお話・・・なのですが、主人公はあくまでも四姉妹なので、物語の内容は、小説が完成するまでの苦労話ではなく、四姉妹の半生となっています。
四姉妹の、
現在と過去を交互に入れ替えながら展開していくのですが、過去の四姉妹は4人が仲良しで、なんにもなくても幸せな夢見る田舎娘だったのに対し、大人になって現実を知った四姉妹は、金とか実績とか何かがないと幸せを感じなくなっていて人生に物足りなさを感じており、4人の関係もギスギスしています。
現在と過去を前半後半に分けて順番に見せるのではなく、頻繁に交互に入れ替えて見せていく演出により、そのギャップをとてもドラマチックに感じて、四姉妹の半生にも見応えを感じました。
物語の舞台は、
南北戦争の頃で、マーチ家の父親は従軍牧師として北軍に出征しているため、稼ぎ頭のいないマーチ家はなかなか貧乏な生活をしています。だけど、仲良し四姉妹はそれぞれの趣味を活かして、毎日のように演劇ごっこをしたり、年に1度のクリスマスではその手作り演劇を近所の人に見せたりしてとっても仲良しだし、毎日がとても楽しそう。
そんな、
マーチ家のお隣さんが大金持ちのローレンス家で、ローレンス家は元々良い人ばかりだけど、そこの一人息子でチャラ男のボンボン「ローリー」がマーチ家の四姉妹を気に入ったことにより、ローレンス家は何かとマーチ家を手助けをしてくれるようになりました。でも、マーチ家は牧師の一家なので、自分たちからは無暗に頼らないという姿勢が、両家をとても良い関係にしているように感じました。
ところが、
これまで四姉妹だけで楽しんでいた遊びにチャラ男が加入したことにより、4人の関係に小さな溝が出来たり、ローレンス家のイベントにも度々呼ばれるようになって四姉妹はお金持ちの世界の華やかな遊びを覚えてしまいます。
そうやって、
大人になった四姉妹は、昔のように仲良くは出来なくなっているし、それぞれがそれぞれの苦しみを抱えているのだけど、ある出来事がキッカケで姉妹の仲も修復され、最後はとてもドラマチックな展開でハッピーエンドを迎えるのが、なんとも心地の良い映画でした
この映画って、
主人公が四姉妹だからというのもあるけど、四姉妹のやり取りはドタバタしてるのに物語のトーンはとても落ち着いた雰囲気で、そんな、四姉妹の関係と、落ち着いた雰囲気が「海街ダイアリー」に似ているなーと思ってネットで調べてみたら、若草物語と海街ダイアリー自体に接点はないものの、やはり俺と同じことを感じた人はいるみたいで、2つの映画を比較しているようなサイトはありました。
なので、
海街ダイアリーが好きな方なら、この映画のことも気に入るかもしれません。
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