---------------
●お話
2巻で、師団級の魔獣ベヘモス(超巨大陸ガメモンスター)を倒した主人公エルが、(表向きは国王の騎士団が倒したことになっているので)国王からこっそり褒美を貰えることになり、エルは、魔力転換炉の製造方法を教えてほしいと願う。
しかし、シルエットナイト(ロボット)の性能は、魔力転換炉で決まると言っても過言ではない・・・というくらい重要な部品なので、それぞれの国家が管理するブラックボックスとなっている。当然、中学生が簡単に教えてもらえるものではない。
ところが、国王はエルのことをいたく気に入り、条件付きでそれを許可する。その条件とは、国王を納得させることの出来る高性能のシルエットナイトを開発すること。
そんな訳で3巻は、シルエットナイトを開発するお話です。
---------------
●感想
ナイト&マジックのアニメも始まりましたね
ところがどっこい!!私の住む地方では放送されていません
私の住む地方局でたまに、TOKYO-MXの番組を放送するから、もしかして・・・を期待していたのですが、残念です
それはともかく、
3巻、スッゲーーー面白れーーーっす
個人的には、1~3巻までで1番好きな内容でした。
上記「お話」にもあるように、今回はロボットを開発するお話です。
でも元々は、ベヘモス戦で大破したエルの操縦したロボットを、今度は壊れないよう、修理だけでなく、対策(強化)もしよう・・・というところから始まり、そのついでに新たな機能を付けたいと、強化や新装備のアイディアを、エルが出しまくります。
そうやって追加された新装備が、
表紙に描かれているロボットの、背中の2本の腕なんですが、正直第一印象は、何これカッチョわる~~~うぅでした。
で、この腕どうやって使うのかなと思ったんだけど、要するに、
こういうことなんです
ん
このマンガ、よく考えたら剣と魔法の世界のお話で、このマンガに出てくるロボットは、ビームライフルの代わりに杖から魔法のエネルギー弾を発射するんです。
だからね、
こういうことなんです
おーーー
まるで、魔法の世界のガンキャノンなのに、
これじゃなくて、
こういうイメージなんだね。
おーーー
このマンガがメッチャ楽しくなりました。
ロボットを開発するお話で、その表舞台も裏舞台も描いていて、主人公の(前世の知識を活かした)天才話以外にも、職人さんたちの苦労話なんかもあって、何度もテストを重ねたりのエピソードもあったり、俺はそういうところが斬新ですごく面白い。
周りの職人さんはNHKのプロフェッショナルな気分の中で、主人公はまるでプラモデルのフルスクラッチでもしている気分。でもそういう、職人と主人公の感覚のギャップが、物語を一層楽しく味付けしてくれてんのよ。
周りの職人さんは当然、ロボットアニメは見たことないし、プラモデルを作ったことも、超合金で遊んだこともない訳。だから、シルエットナイト(ロボットのこと)も、巨大な人間を作ろうとしている。だから、人の枠に捕らわれ、そこからハミ出たアイディアが出て来ない。そんな中、主人公だけはロボットとして見ているので、人として不可能なことでも、ロボットなら出来ると、アニメやプラモで培った知識や技術、アイディアをバンバンだしていく訳。
でも今回は、国王に依頼された、国王が納得する凄いシルエットナイト創りの序章・・・みたいなもん。4巻以降は、もっともっと、更に凄いシルエットナイトを作っていくのだろうけど、
3巻の最後の方では、開発したばかりのガンキャノン的なシルエットナイトを狙う、何やら大きな後ろ盾を持つ、いかにも怪しい集団が・・・。
この世界で自分だけのロボットを創る!という大きな物語の軸に、様々なエピソードを絡めていて、メカ画やアクションシーンの巧い漫画家さんだから、今後益々楽しみになってきました。
---------------