---------------
●お話
主人公ジェイクは幼い頃祖父の話を聞くのが大好きで、特に、祖父が旅先で出会ったという、ミス・ペレグリンの家での、そこに住む特殊な能力を持つ奇妙なこどもたちの話がお気に入り。幼い頃は、それを童話代わりに何度も聞いていた。それから時が経ちジェイクが18歳になったある日、祖父が何者か殺され、「ミス・ペレグリンの家は存在する、その家がある島へ行け!」そう言い残して祖父は亡くなります。ジェイクは半信半疑ながらも祖父に言われた島へ行くと、確かに家は存在しました。それも、特殊な空間の中に。
彼らは、ある存在から身を隠すために、遥か昔からずっと、その空間の中に隠れ住んでいました。ところがついに、ある存在にその空間が見つかってしまいます。果たして、奇妙なこどもたちは、ジェイクは、無事にその存在から逃げることは出来るのでしょうか?そしてそのある存在と、ジェイクの祖父の死の関係は?
・・・的なお話です。
---------------
●キャスト(奇妙なこどもたち)
一番左から、
人形使い(無生物に命を吹き込む)の少年イーノック、
風を操り空気より軽い少女エマ、
赤矢印が主人公ジェイク。
お腹の中に蜂を飼う少年ヒュー、
仮面の下に怖い能力を持つ双子、
怪力少女ブロンウィン(双子の後ろ)
後頭部に牙付きの大口がある少女クレア、
片目から予知夢を投影する少年ホーレス、
指から火を放つ少女オリーヴ、
透明人間ミラード、
ここには映っていないが、一番上のポスター画像の、
ど真ん中の女性が、ミス・ペレグリン。
---------------
●感想(その1)
予想していたのとは全然違う内容だったけど、奇妙なこどもたちの持つ能力のチョイスとその見せ方、または彼らのチームワークがとても楽しかったね。
こういう不思議そうな映画を見る際は、楽しい雰囲気の映画かどうかだけを調べるだけで、出来るだけ予備知識は入れないようにしているんだ。だから見る前は、普通の人間である主人公が、森で道に迷って偶然見つけた家が、実はミュータントの住む家だった、みたいな内容を想像していたけど・・・、
全然違ったね。
---------------
●感想(その2)
これ、単純に主人公が、不思議な空間に行くファンタジーな(不思議の国のアリス的な)話ではない。祖父はその空間の出来事を包み隠さず話すし、晩年はある存在に怯えているのだけど、普通の人には、不思議な空間も、ある存在も理解が出来ない。だから、大真面目にそれらを話す祖父を、周囲は痴呆症になったと思っている。
そして祖父の話を唯一信じていた孫のジェイクも、両親や周囲から、妄想と現実の区別がつかない精神異常があると思っていて、友達も一人もいない。
そんな悲しい現実のお話がありーの、
島にある特殊な空間で奇妙なこどもたちと出会い、ジェイクは人生で初めて、そして唯一の友達が出来る。でも物語は、ただ楽しいだけではいられない。奇妙なこどもたちを狙い、祖父を殺したある存在が、この特殊な空間に迫っていた。
結局ね、ジェイクと奇妙なこどもたちはチカラを合わせて、そのある存在達と戦うのだけど、奇妙なこどもたちって結局ミュータントだけど、同じようにミュータントな集団で個々の戦闘能力が高いX-MENたちとは違い、それぞれ凄い能力は持っていても、戦いには不向きな能力もあるし、そもそも子供だから戦闘訓練もしたことがない。だからこそ、それぞれの能力をうまく組み合わせて対抗していく。そんなこどもたちのいかにも幼稚な作戦が、命懸けのシーンなのに殺伐としていなくて、見ていてなんだか微笑ましくなって、とても楽しかったです。
ラストが一瞬、え?これで終わり?・・・となるのだけど、とても素敵な終わり方で、きゅんとなりました。
---------------