
同名の小説を漫画化したものです。
現在12巻まであり、以下続巻です。
この作品、事件の謎を解くのに、
「赤い左目」や「霊を見る能力」
と言ったキーワードが出てくるため、
小説より、漫画や実写映像向きに思えます。
この漫画も、小説より素直に楽しめました。
主人公は、
度々不思議な事件に巻き込まれる女子大生の小沢晴香ちゃんと、
事件解決のために晴香ちゃんが毎回相談へ行く、
同じ大学に通う、赤い左目を持つ斉藤八雲くん。
この二人が主人公。
八雲くんの赤い左目には霊を見る能力があります。
八雲くんは、その赤い左目の能力がキッカケとなり、
小遣い稼ぎ兼暇つぶしに探偵みたいなことをしています。
でも 『霊が見える』 ただそれだけの能力なので、
霊が事件の犯人を教えてくれる訳でもなく、
赤い左目だけでは、事件の謎は全くわかりません。
せいぜい事件の謎を解くヒントが1つ増えるだけです。
八雲くんは一見、捻くれ者でグータラの大学生ですが、
実は、名探偵コナン並みの洞察力や推理能力があり、
コナンほどではないけど、人並み外れた豊富な知識もあります。
なので毎回、赤い左目も霊も、あまり関係なく、
八雲くんの洞察力、推理能力で事件が解決しているんです。
赤い左目が意外と活躍しないのはちょっと残念でしたけど、
彼の赤い左目にまつわるトラウマ、出生の秘密や父親の謎、
事件の背後に度々見え隠れする赤い両目の男など、
八雲くんの赤い左目は、物語を適度に引っ掻き回し、
単調になりがちな探偵モノの展開を、しっかり盛り上げています。
それに、
この作品の面白さは、サスペンス要素以上に、
主要キャラ同士のやり取りや、事件にまつわるドラマなど、
単純に作品としての面白さにあって、
赤い左目は、この作品をわかりやすく宣伝するための道具
・・・みたいなモノなのかな?
現在12巻まで発売されていて、今後もまだまだ続きそうです。
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実はこの作品、連載されるの2回目で、
現在は小田すずかさんが作画を担当していますが、

以前は都戸利津さんの作画で、全2巻が発売されています。
小田すずかさんは非常にキレイな画を描かれる方ですが、
都戸利津さんも親しみやすく漫画らしい画を描かれる方です。
ネットで感想を読むと、
画のタッチの違いと、何人かのキャラデザインが微妙に違うので、
どちらを先に読むかで、
小田派、都戸派と別れるみたいですね。
でも、どちらも面白いですよ。