公開日:2024年2月9日
レンタル:2024年6月5日
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●お話
嫌われ者の旗本・吉良上野介からの陰湿ないじめに耐えかねた赤穂藩主が、江戸城内で吉良に斬りかかった。赤穂藩主は当然切腹となったが、実は斬られた吉良も逃げ傷で瀕死の状態に陥っていた。逃げて死んだとなれば武士の恥、お家取り潰しも免れない。そこで吉良家家臣の提案により、上野介にそっくりな弟・孝証を身代わりにして幕府を騙し抜こうという前代未聞の作戦が実行されることに。一方、切腹した赤穂藩主の部下・大石内蔵助は、仇討ちの機会をうかがっているように見えたが……。
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●感想
やっぱムロツヨシさんって、
真面目な演技もコメディも出来るから、
見ていて楽しくなるね。
この映画は、
ムロツヨシさんだから成立した。
と言うのは多分にあると思う。
公開当時に話題になったし、
忠臣蔵だから、
あらすじを知ってる人は多いと思うけど、
忠臣蔵の松の廊下での一幕から始まり、
浅野内匠頭は切腹になり、
吉良上野介は深手を負う。
コメディで松の廊下と言えば
ドリフ大爆笑を思い出す。
それはともかく、
松の廊下での深手が原因で
吉良上野介は死亡してしまう。
当主が死んだら、
取り潰し(身分を取り上げられる)になり、
吉良家の一族全てと、
その部下たち全員に仕事がなくなり、
その家族も含め、
多くの者が生活を出来なくなってしまう。
そこで、
性格の悪い上野介(兄)に
見た目がそっくりで、
バカだけど貧乏な考証(弟)に、
ほとぼりが冷めるまで身代わりを頼む。
性格の悪い兄の身代わりを嫌がるけど、
超貧乏なので、
一生遊んで暮らせる大金を餌にしたら、
簡単に釣られました。笑
因みに、
吉良考証というのは実在しない架空の人。
そんな訳で、
兄と違って、
お茶らけた性格の吉良弟の物語は
コミカルな世界観。
討ち入りするかしないかで揉める
大石内蔵助率いる
赤穂浪士たちは真面目な世界観で、
この対比が、
くだらない展開(ギャグ)を飽きさせない。
そんでもって、
中盤にはいろいろありーの、
最後はやっぱり、
赤穂四十七士が討ち入りに出立する。
そんな訳で、
弟は兄と違ってめちゃくちゃ良い人です。
その弟が吉良上野介になってから、
吉良家は平和になってみんなが楽しい。
でも、
史実の通りなら吉良上野介は殺されてしまう。
身代わりの弟は殺されてしまうのか?
・・・みたいなお話で、
正直、
当然と言うか、
だいたい予想通りのオチだった。
ただ、
あれをどう保管するのか?
それだけが疑問だったのだけど、
最後まで見ているとなるほどなーの展開で、
スッキリ出来ました。
それに、
ほぼ予想通りだったけど、
予想を超えるふざけっぷりの展開もあって、
いくら何でもふざけ過ぎではあるものの、
それもまたムロツヨシさんの演技で、
しっかり楽しめました。
そう言えば、
柄本明さんとムロツヨシさんは
演技の師匠と弟子。
みたいな関係だったらしいね。
複雑な事情があって
これまでその関係を隠していたとか。
川口春奈さん演じる桔梗も
素朴で健気で可愛かった。
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