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ロストケア・・・感想

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公開日:2023年3月24日

レンタル:2023年08月02日

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●お話

ある早朝、民家で老人と訪問介護センター所長の死体が発見された。死んだ所長が勤める介護センターの介護士・斯波宗典が犯人として浮上するが、彼は介護家族からも慕われる心優しい青年だった。検事の大友秀美は、斯波が働く介護センターで老人の死亡率が異様に高いことを突き止める。取調室で斯波は多くの老人の命を奪ったことを認めるが、自分がした行為は「殺人」ではなく「救い」であると主張。大友は事件の真相に迫る中で、心を激しく揺さぶられる。

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●感想

見応えのある映画でした。
俺も
ほんの少し、

ほんの少しだけど、

親の介護をした経験があるので、
当時のことを思い出しながら、
いろいろと考えさせられました。

 

物語ですが

誰よりも介護者のことを考え、
誰よりも献身的に介護をする
訪問介護士の「斯波(しば)」は、
会社からも介護者家族からも非常に評価が高い。
そんな斯波が
40人以上の介護者を殺害した連続殺人犯だった。
・・・というお話。

 

しかし

斯波には絶対的な殺人のルールがあり、

斯波にとっての殺人は、

介護者やその家族を救うために行う介護の技術で、

斯波はそれ(殺人)をロストケアと呼称していて、

実際に心が救われる介護者家族も多くいた。


とは言えそれは

法律では許されていない行為。

 

そのため、

物語の軸は

斯波が送検されて以降の、

大友検事との会話で
斯波の行為と、法律と、

果たしてどちらが正しいのか?
・・・という論争になってます。

介護って、
国の支援や対策、法律などでは

カバーしきれていないことが多すぎるから、
様々な問題が起こっているわけで、
(単純にそれだけではないだろうけど)

検事は

法律を盾に正論をまくしたてるが・・・。

みたいな感じでした。

 

印象的だったのは

介護の世界に夢を見ていた、

上記画像の左の女の子が、

斯波の逮捕で夢が砕け散り、

その後に行き着いた彼女の人生が、

とても衝撃的でした。

あれも、ある意味で介護なのかな?

 

ずんのやすさんも

重い映画の中で、

ほっこりとさせてくれる

素敵なキャラでした。

 

以下は俺の話

映画とは直接関係ないし、

無駄に長いので、

読まずにスルーで良いです。


 

俺の親父は脳溢血で3回倒れている。
1回目は親父が42歳の時で、

親父はそれ以降半身が不自由になった。

42歳なんて人生真っ只中って感じだし、
もしも俺が42歳で倒れたら?

そんなことをこれまでに何回も考えて、

毎回想像を絶している


3回目(70歳頃)の時に障害が重度になり、
それ以降、

施設に入ることになったけど、
その数年後のコロナの時に入院をして、
最初は軽度の肺炎(コロナ?)と診断されたが、
なかなか快復しないまま長期の入院となり、
実は末期癌で、

癌からくる肺炎だったことが発覚するも、

その時にはもう末期で治療のしようがなく、

そのまま癌で亡くなくなりました

3回目は体中のあらゆる筋力が低下して、
クチ周りの筋力も低下していたため、
全力で筋肉を使わないと声が出なくなり、

会話ってそんなに筋肉使ってんだ?

・・・とその時に初めて知ったけど
声が出にくいから会話をしなくなり、

その後、

入院中に胃ろうの手術をしたため、
ご飯を食べる楽しみもなくなって、

寝てる時間が増えていく。
動かないから筋力がどんどん低下して、
ついには、

首を少し傾ける程度の筋力もなくなり、
すぐ横にあるTVを見ることさえ出来なくなった。
TVを見るのが、あんなに大好きだったのに・・・。

もう本当にただ生きているだけ。

そういう状態だった。

そんなある時

コロナで面会は許されないが、

診察結果を聞く際には、

家族が立ち会うことになっていて、

たまたま診察に来た親父と再会出来た。

久々に親父と再会したら、
俺と目が合った親父が、
声を出せない動かせない体で号泣し始めた。


施設の人は嬉し泣きと思ったみたいだけど、

明らかに悲しい顔、辛い顔で泣いていた。

親父が俺に涙を見せたのは、
42歳で半身不自由になった1回目に倒れた時と、
その時の2回だけ。

親父の葬儀の際にそんな話を家族としたら、
他の家族には、
どんなに辛くても涙を見せなかったらしいけど、
俺にだけは垣間見せる瞬間があったみたいだ。

その時の親父は、

生かされているだけの今が地獄のように辛い。

そんな様子だった。
だから

言葉では精一杯励ましたけど、

もういいじゃん!!

親父は散々がんばったじゃん!!

少しでも早く楽になって欲しい。

心の中ではそう強く願ったことを覚えている。

でも
安楽死させてあげたいと思ったことはない。

何が正しいのかなんて分からないけど、

仮に、親父自身がそれを希望したとしても、

人間の都合で勝手に時を閉じるのは、

なんか・・・違う気がした。

それと同じくらい、

機械のチカラで人生を長引かせるのも

何かが違う気がした。

あの時はいろいろなことをあれこれと考えた。

 

俺の人生にも、

そんな出来事ことがあったのを、

この映画を見て思い出しました。

そういう映画です。

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AmazonPrimeには動画がなかったので、


 

 


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