公開日:2021年7月16日
レンタル:2022年2月2日
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●お話
進学校に通う高校3年生の少女チェン・ニェンは、大学進学のための全国統一入学試験を控え重苦しい日々を過ごしていた。ある日、一人の同級生が陰湿ないじめを苦に自殺し、彼女が新たないじめの標的となる。いじめっ子たちの嫌がらせが激しくなっていく中、チェン・ニェンは下校途中に集団暴行を受けている少年・シャオベイと出会う。共に孤独を抱えた彼らは次第に心を通わせていく。
~シネマトゥデイより~
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●感想
オンライン小説が原作の、
香港と中国の合作映画で、
イジメや貧困、格差などを背景にしていますが、
陰湿で暗いだけの映画ではなく、
十代(高校生くらいの年齢)の男女が主役で、
サスペンスも絡めつつの、
甘酸っぱい青春映画になっていて、
例えるなら、
「地獄(人生)で見つけた小さな幸せの物語」。
・・・みたいな感じでした。
この映画、
知名度は低いのにやけに評価が高くて、
ずっと気になっていたのですが、
試しにレンタルしてみたら、
思いの外すっげー良い映画でした。
2022年に見た中で、
現時点でTOP3に入る良い映画ですパチパチ
物語ですが、
主人公は進学校に通う高校3年生。
貧乏な家の母子家庭で母親は借金まみれ。
それが原因で学校では友達もなく孤立している。
そんな中、
同じように孤立していて、
クラスの中では、
比較仲の良い方だった同級生が、
イジメに耐えられずに自殺をした。
イジメっ子は遊び相手がいなくなったので、
その娘と比較的仲良しだった主人公を、
代わりにイジメの対象とする。
そんな訳で、
これがもしも日本の映画だったら、
イジメに耐え抜く可哀想な主人公の
辛い辛い物語になりそうだけど、
この映画では、
警察が、
自殺の原因を捜査し始める展開に!!
しかし、
警察の捜査くらいでイジメっ子はくじけない。
主人公への攻撃は執拗に続き、
このままでは、
大学受験の日まで生きていられるか分からない。
・・・と、
考えるようになる。
そんなある日、
スラム街のような地区に住む主人公は、
学校からの帰宅途中にリンチの現場を目撃し、
近くを通りかかった主人公は、
そのリンチ騒動に巻き込まれてしまう。
リンチをされていた少年は、
「巻き込んだお詫びをしたい。」と言い出し、
なんだかんだあって、
大学受験の日まで、
イジメっ子から主人公を守る、
主人公のボディーガードをすることになる。
・・・みたいなお話で、
ここからが、
本当の物語の始まりなのですが、
単純にボディガードのお話ではないし、
まるで、
ショートムービーを3本見たくらいの
重厚な物語でした。
中国の学校は、
先生も生徒もカオスで、
生徒は何かあると、
被害者の気持ちなど一切関係なく、
すぐに野次馬して、
お前らマスコミか?ってくらいに、
みんなで一斉に写真を撮りまくるし、
先生も、
対応が機械的と言うか、
学校と言うより塾のような感覚で、
中国の学校は日本の学校とは異なる、
不思議な空間でしたね。
物語の見せ方も、
カメラを止めるな!のように、
何かが起こって、
あとからその裏側を見せる。
みたいな手法が多いけど、
カメラを止めるな!のような、
あからさまな表と裏の変化ではなく、
さりげなく、
そんな展開に変化していくし、
カメラワークも含めて、
見せ方が巧いなーと感じました。
そしてどこか、
ほんのちょっぴりだけだけど、
デビルマンの、
不動明と牧村美樹のような感じもあって、
なんか良い映画でした。
主人公の女の子。
タレ目の感じがなんか良いなー。
とは思っていたけど、
お化粧すると全然違うな。
そんなに濃い化粧でもなさそうなのに、
めっちゃ可愛いじゃん
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