公開日:2021年11月5日
レンタル:2022年2月26日
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●お話
都会に生まれ、結婚こそが幸せという価値観を抱く20代後半の榛原華子(門脇麦)は、結婚を意識していた恋人に振られてしまう。名門女子校時代の同級生たちの結婚や出産を知って焦る彼女は相手探しに奔走し、良家出身で容姿端麗な弁護士・青木との結婚が決まる。一方の時岡美紀(水原希子)は富山から上京して慶應大学に進むものの中退、働いていてもやりがいを感じられず、恋人もおらず、東京で暮らす理由を見いだせずにいた。全く異なる生き方をしていた2人の人生が、思わぬ形で交わっていく。
~シネマトゥデイより~
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●感想
何がある訳ではないけど、
出てくる人と世界観が興味深くて
面白い映画でした。
この映画は、
東京のお嬢様「華子」がメインの主人公で、
地方出身者「美紀」がサイドの主人公。
・・・的な感じ。
二人は同時期に、
「青木幸一郎」という
同じ男性と関係を持つのだけど、
ドロドロした不倫の話ではありません。
主には貴族の人や世界を描いた物語で、
何か事件が起こる訳ではなく、
何気ない日常を描いているだけ。
・・・だけど、
貴族やお金持ちの世界が浮世離れしているから、
お金持ちには「普通」のことが、
庶民には「異常」なことだったりするために、
(逆もまた然りだけど・・・)
お金持ちが普通のことをしているだけなのに、
なんだかとっても興味深い。
そんな映画でした。
物語ですが、
華子の家は、
貴族ではないが普通にお金持ちで、
華子も箱入り娘のお嬢様。
親に敷かれたレールの上を、
疑問に感じつつもそれが子供の役目と信じて、
これまで親の敷いたレールの上を走ってきた。
そんなある日、
義兄の紹介で出会った幸一郎に一目惚れをして
幸一郎も華子に好意を抱き、
やがて二人は結婚をする。
華子は、
これでようやく親のレールから外れ、
これからは幸一郎さんと二人で、
私たちのレールを作って進んでいく。
そう思っていたのも束の間、
青木家は、
正真正銘「貴族」で幸一郎はその「跡取り」。
なので幸一郎は、
代々続く青木家の太くて長いレールを、
生涯走り続ける運命が義務付けられていた。
一方美紀は、
一般の中流家庭で育ち、
慶応大学に合格して、
これからは華々しい大学生活が待っている。
・・・はずだった。
ところが、
親が失業して学費が払えなくなり、
自身で学費を稼ぐためにキャバクラで働き始め、
その店に客として来た、
同じ慶応大学にいて面識のあった幸一郎と出会い、
成り行きで体の関係になる。
そんな、
華子と美紀が、
思わぬ形で知り合うことになる。
・・・みたいなお話です。
互いに、
相手の正体を知っていていて出会うので、
てっきりドロドロするのかと思ったら、
そうならないのが、
貴族やお金持ちの不思議な世界でした。
何がある訳ではないけども、
とっても清々しい気分になるラストが、
印象的な良い映画でした。
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