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●お話
とめどなく進化する暴力の技術。混沌の時代が、ヒーローを生んだ。/そう遠くない未来の日本。高校生・明(あきら)は先行きが見えない居候生活を過ごし、自らの夢を諦め始めていた。一方、世界的なロボット企業・ロック社のCEOであるトマ・ロックは、何年もかけて準備段階にあった計画を実行に移そうとする。狂い始めた世界に救いをもたらすべく開発したのは、戦闘機体「オートマトン」。両者の出会いが、物語の始まりとなる。
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●感想
本屋の新刊コーナーで見かけて、久々にジャケ買いです。
どうやらモーニングで連載しているらしい。
表紙だけ見ると、プロレスマンガ?って感じがなくもないけど、これはヒーローマンガです。
でも、ヒーローモノだけど、ちょっと変わった設定の、いかにも日本らしい視点でリアルさを描いているマンガです。
様々な設定や世界観やストーリーには、それぞれどこかで見た感じもあるけど、何よりとにかく画が丁寧で読みやすく、時間を掛けてじっくり練られたものを、1つ1つ丁寧に描いている感じが伝わってくるので、細かいことは気にせずに、読んでいるうちに段々引き込まれていく印象のあるマンガです。
まずは、表紙の覆面男の顔やスーツと、
裏表紙にあるこの少年のスーツからして、てっきり、キャプテンアメリカのような超人ヒーローのコスプレモノかな?と思ったら、ヒーローではあるけど、超人やコスプレではありませんでした。主人公は普通の青年だし、変身もしません。それじゃあどんなヒーローなのか?と言うと、
・・・その答えはもう少し後で。
まず、時代の設定や世界観は「アトム・ザ・ビギニング」みたいな感じです。
コンビニでさえも、品出しする作業用ロボットが当たり前に配備されてる時代で、人間の仕事は減り、貧富の差は激しくなる一方。その影響で人々は暴力に溢れている。そんな、近未来が舞台。
主人公の両親は事故で死んでいる。
(現段階で事故の詳細は不明)
なので、
叔母さんの家で居候をしているってところが、まるで「スパイダーマン」。
でもこの叔母さん、スパイダーマンのメイ叔母さんとは正反対で、どちらかというと「ハリー・ポッター」の伯母さんみたいな意地悪い人。主人公の扱いもまるで「ハリー・ポッター」。
主人公は、ロボティクス(ロボット工学?)を学ぶために大学へ行きたいけど、そんな家庭環境なので行かせてもらえない。
そして、そんな主人公を助ける(?)・・・いや、正確には、怪しい世界に巻き込む男。それが、
ロボティクス業界では世界的な権威の「トマ・ロック博士」。
いかにも「トニー・スターク」な人。
主人公は、ロック博士から、
この「28型装甲戦闘機体-オートマトン-」の操縦者にならないか?と誘われる(28型という数字と、操縦者というワードは、「鉄人28号」からの発想かな?)。
これからの世はロボット犯罪が増加していくため、そうした犯罪に対抗するための手段として、このオートマトン(戦闘用ロボット)は開発された。オートマトンと主人公(操縦者)の神経を接続し、操縦者の意識をオートマトンに移すことで一体化し、まるでオートマトンが自分自身かのように動かすことができる(お!この設定は「逆転一発マン」の前半に似てる)。1巻の時点では特別な能力はなく武器もない。チカラが強く、素早く動き、弾丸より丈夫というだけなので、「スーパーマン」+「キャプテン・アメリカ」÷2 みたいな能力で、オデコや胸の光はまるで「アイアンマン」。
でも、意識を移して遠隔操作するので、十分な威力を発揮するためには距離などの様々な制限があります。そういうところはいかにも日本らしい視点だと思いました。
1巻ではまず、オートマトンの性能テストも兼ねた簡単な実戦。テロリストのアジトへ潜入し、人質を救出することが任務。そしてその結果が認められ、次の仕事は大津波で石油リグに取り残された42人の救出。ところがそこには、本来いるはずのない謎の巨大な物体が!
・・・みたいなお話。
どうやら2巻以降、悪の組織とか出てくるっぽいです。
これは、楽しみマンガが増えたぞい
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