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●お話
絵里(恒松祐里)の記憶操作能力、同級生・智樹(健太郎)の時空を越えて声を届ける能力、奉仕クラブの幽霊部員・陽香(玉城ティナ)の物を消す能力を組み合わせることで、2年前に死んだ菫(平祐奈)をよみがえらせようと奔走するケイ(野村周平)。自分の行動が咲良田市管理局からマークされているのを意識する中、彼は強大な権力を誇る管理局対策室室長・浦地(及川光博)が街の未来を揺るがす計画をひそかに進めているのを知る。さらに計画と菫の関係も突き止め、ケイは美空(黒島結菜)や絵里らと浦地を止めようとするが……。
~シネマトゥデイより~
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●感想
クライマックスの、浅井ケイと浦地の対決だけは、キャラと展開が整理され、小説よりわかりやすくて好きだったし、結構感動した。
でもこの映画は、まるで総集編だね。
後篇の序盤は、新キャラ数人が唐突に出てきて、前篇覚えていない人には、頭の整理が忙しいかも?
なので、小説読んでる人が楽しむための総集編・・・そんな感じがしました。
俺は前篇に物足りなさを感じて、でも後篇の評価がそこそこ高いので、きっと後篇は・・・と何かを期待をしたけど、やっぱり後篇も物足りなさを感じた。やはり、小説全7巻を、前後篇の2作に詰め込むには、この作品は情報が多すぎて無理があったと思う。
ドラマ向きだと思うけど、せめて3部作にするべきだったかな?
相麻菫が生き返るのは2作目の中盤で、浦地の作戦成功で2作目を締める。
そんな展開が良かったかも。
この映画は相麻菫という少女が、いかに特別で、いかに謎の存在であるか、浅井ケイがその少女にどれほどこだわっているかを、前篇でしっかり描いていないと、後篇の面白さが活きて来ない。しかし、この映画の前篇で相麻菫は、チョイ役の大脇役。大して重要な存在じゃないかのように描きながら、ラストで大袈裟に生き返る。恐らく、この映画でこの作品を知った人には、誰それ?だから何?って感じたかもしれません。
そして、前篇の感想にも書いたけど、
主人公の浅井ケイが、コナンや杉下右京並みの推理力を持つ、高校生探偵だということが、この作品を面白くしているポイントで、ラストの展開には必要な情報なのに、それがない。
ヒロインの春埼美空が、幼いころのトラウマで感情を捨てたロボットのような思考の持ち主なのが、この物語のオーラスで、ある能力を使った後にいう美空の台詞「本当はあの時嬉しかったのに・・・。」激しくキュンとして心が震える台詞なのに、それもない。
それがすごく残念で仕方なかった。
でも、小説読んでる人なら、それなりに楽しめると思う。
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