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比較的最近の読み切りマンガや短期連載マンガで、これまでコミック化されていない作品を収録した全2巻の短編集。
「上巻収録作品」
★悪魔騎士 Demon Knight(66P)
★娘中天(26P)
★シレーヌちゃん(24P)
★霊界ドアー(34P)
★ヴァンパイアコップ(42P)
★ハレンチママさん(7P)
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「感想」
★悪魔騎士 Demon Knight(66ページ)
神話の時代に、アモン、シレーヌ、ルシファーが誕生する・・・みたいなエピソード。
このエピソードは、モーニングの増刊号「MANDALA」に短期連載された作品だけど、この「MANDALA」って、全ページフルカラーの豪華なマンガだったそうです。しかし残念ながら、このコミックに収録されているのはモノクロです。フルカラーで見たかったけど、当時この雑誌が高くて買えなかった。
なので、これが読めるだけで嬉しい。
フルカラーで、永井豪の想い入れが強いデビルマンの起源となるお話のため、画も物語も、異常に気合が入っている。これを読むだけでも、(豪ファンなら)買う価値あり。
個人的にすごく気に入ったのが、永井豪の考える(不動明と合体前の)アモンのデザインが、
コレと違って、俺の思い描いていたアモンに近かったので、やっぱり永井豪は違う
そう感じることが出来ました。
★娘中天(26ページ)
仙人の女の子がエッチな秘術で、不幸なダメ男を幸せにしてくれる、ほっこりとした、ちょっと良いお話です。
エッチだからではなく、意外と心に染みる良いお話で、上下巻合わせた中で、悪魔騎士の次に好きかも。
★シレーヌちゃん(24ページ)
中学生レベルのエロギャグマンガ。
シレーヌと不動明が同級生の学園モノで、真面目なアキラくんのクラスに、不良でエッチなシレーヌちゃんが転校してきて、アキラくんを誘惑して鼻血ブーなお話。
★霊界ドアー(34ページ)
世にも奇妙な・・・的なホラーマンガ。
中古の別荘を買った父娘だが、娘の寝室の壁の1つに、その向こうは外のはずなのに、なぜかドアがある。そのドアは当然ただの飾りで開くことはない。ところが夜になると、ドアが少しだけ開いていて、声が聞こえてくる・・・的な話。
永井豪にしては珍しく、お茶ら気なしで、真面目なお話。
★ヴァンパイアコップ(42ページ)
デビルマンレディー連載中に描かれた読み切りマンガ。
ブレードランナー的な雰囲気の、未来を舞台にした刑事モノで、「ドラキュラ」と呼ばれる麻薬が原因の無差別殺人事件が頻発していて、それを、落ちこぼれ刑事の主人公と、特殊能力を持つ相棒の女性刑事とで捜査をするお話。
デビルマンレディーの番外編的な雰囲気もあって、なかなか楽しいです。
★ハレンチママさん(7ページ)
ソープランドで働く、天然のようで計算高いお母さんの、明るくほのぼのとしたエッチのギャグマンガ。
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上巻は下巻と比較して、またいつもの永井豪マンガと比較しても、洗練されたエピソードが多いようなイメージでした。